『メモの魔力』著 前田裕二 読んでみた。とんでもない良書だった。~感想~
どーも!ペンギンです。
巷で売れている『メモの魔力』を読みました。
「メモ」というのは一見誰にでもできる作業ですよね。不況にあえぐ出版社が売れるための本を書いたのかと思っていましたが、読んだら自分の考えが見当違いということに気づかされました。
前田裕二という男は本当にメモに情熱を傾けている男です。メモがアイデアの源泉であり、自分の人生と言い切り、驚くべきメモ量とそこから思いついた具体的メモの取り方が余すことなく書かれています。彼が手がける「SHOWROOM」もまた、メモから生まれました。
メモの魔力構成
ハイライトにはなりますが、印象に残ったところを各章毎に紹介していきます。
1章 メモで日常をアイデアに変える
メモを取ることで、メモを『第二の脳』として活用することができると述べています。メモをPCの外付けハードディスクのように保存することに使い、自分の脳を想像力を発揮させることに特化して使うことを前田さんは推奨しています。まさにその通りで、書き出すことによって脳の整理と脳を空っぽにすることができ、脳を創造力をフルに使うことに特化することができる。
また、AIの台頭により人間はこれまで以上に創造力を働かせクリエイティブな活動に多くの時間を割くことになるため、よりメモの重要性が上がると述べられています。
メモで鍛えられるスキル
- 知的生産の向上
- 情報獲得の伝導率向上
- 傾聴能力の向上
- 構造化能力の向上
- 言語化能力の向上
2章 メモで思考を深める
『ファクト⇒抽象化⇒転用』
本書で再三語られる『ファクト⇒抽象化⇒転用』は『メモの魔力』の肝になります。
簡単に言うと起こった事実を抽象化し、他の分野・事象に転化することを言います。
例えば、「最近テニスの人気が上がっている」というファクトがあるとします。仮説で構わないのですが純粋にテニス人気が上がっているのはなぜか?あるいは体を動かす需要が上がっているのかを考えます。仮説の結果運動しようとしている人が増えていると予測。なぜ運動しようとしているかを考える。その結果痩せたい人が増えていると判断。そこまで抽象化したら、その情報を自分のビジネスや生活に置き換え、じゃあ自分の会社の主力商品を健康志向のものにしようなどと転用できればOKです。
『ファクト⇒抽象化⇒転用』を説明するとこのような感じになります。
3章 メモで自分を知る
『メモの魔力』には巻末に「1000の質問」がついています。
【無料公開】
『メモの魔力』特別付録「自己分析1000問」のPDFを無料公開します!
自分用やイベントなどでご自由にお使いください。
前田裕二流の自己分析のやり方は『メモの魔力』にもちろん書いてあります。笑 就活も仕事も人生もまずは自分を知ることから始まる!https://t.co/LEumPvsUPS@UGMD— 箕輪厚介(アジア進出)死ぬこと以外かすり傷 (@minowanowa) 2019年1月9日
箕輪厚介さんが無料でPDFで公開しているので上のURLから見ることができます。
他の人も言ってますが就活に最適なので就活される方は、『メモの魔力』を買うことをおすすめします。
「自己分析1000問」だけでもやることをおすすめします。自分の方向性が見つからない方も1000問やるのは非常に骨が折れますが、自分の思考を深掘りすることができるので大変オススメです。自分もやり途中です。
4章 メモで夢をかなえる
この章では今まで学んだメモの取り方を基に、自分の夢を叶える方法が紹介されています。自分のやりたいことを書き出して、夢に優先順位をつけます。そうしたら後は具体的に夢を叶えるために必要なことを書き出し、道筋を立てるというやり方です。この辺は『思考は現実化する』の考え方に近いと思いました。『思考は現実化する』は言わずと知れた名著で、学生の頃は3度ほど読みました。未だ夢は叶わずですが実践すれば現実化できると思います。ほんとに。
5章 メモは生き方である
「メモの本質はノウハウではなく姿勢である」
「いち早くメモを努力から習慣へ」
まとめとなる5章にはメモ魔の前田さんの名言がたくさん出てきます。中でも上の2つが秀逸で、まさにとにかくメモを取れというメッセージがひしひしと伝わってきます。本の中で最初はうまくメモを取ることができなくていい。大事なのはメモを取ることだ。必ず量は質に転化すると述べられており、まさにその通りだと思いました。メモを取っているうちに1章で述べられている5つのスキルが成長し、自分の人生を変えることに繋がるんだと感じました。まだ自分は努力してメモを取っているので早くメモを取るのが当たり前にできるようになりたいと思いました。
メモの魔力書評
最初にも述べていますが、半端なくいい本です。平成最後にいい本に出会えました。2019年のトップ5に間違いなく入ります。日々の生活の中で使うことができるので買ってよかったなと思います。いい本の条件である「行動に移せる本」ですね。
まとめ
「どんな分野においても量は質に転化する」と前田氏も言っており、まずは愚直にメモを取ることから始めてみるといいでしょう。私も情報の一元化という意味で2019年からモレスキンの手帳に日記をつけており、記憶と知的生産、目標達成に一役買っていると思います。多くの情報は瞬間瞬間で我々を通り過ぎていきます。過ぎ行く情報を繋ぎとめられるのが唯一メモを書くことであると思います。どんな媒体でもよいですが、できることならスマホやPCではなく紙とペンで書く事をオススメします。ペンで書きなぐるのと電子機器で文章を書くのはダイレクト性が異なります。電子機器で書くほうがきれいな文章になりがちです。瞬間に思いついた事を書き留めるのはやはり手書きをオススメします。また、「相手の話を熱心にメモを取ると取られたほうは非常にいい気持ちになる」とあるがまさにその通りです。相手は自分の話を聞いてくれることに喜び、より一層深い話をしてれたり、好意を寄せてくれることになる。前田さんの人たらしの所以はまさにここから来ていると思いました。
あなたの人生を変えてくれる『メモの魔力』いかがでしょうか。自分もメモを取ることを忘れるたびに読み直そうと思っている。日記を続けているうちは大丈夫そうです。(笑)
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)