『破天荒フェニックス:オンデーズ再生物語』「行動こそが全て」情熱の企業再生物語
どーも!ペンギンです。
「人を助けるのは人」「お金は企業の血液」「行動は全てに勝る」
上のような当たり前のことを改めて再確認できる本書。
『破天荒フェニックス:オンデーズ再生物語』著:田中修二を読みました。
前から気になっていたのですが、今回prime readingで読むことができたのでチャンスだと思いこのタイミングで読みました。
2019/7/7現在prime readingで読むことができるのでプライム会員の方はチャンスです。
こんな人におすすめ
- 小売業・メガネ業界に興味のある方
- ビジネスに興味のある方
- ビジネス小説が好きな方
- 池井戸潤作品が好きな方
ビジネスの色々なことを学ぶことができる本書ですが、読み物としてだけでもすごく面白いので、興味のある方は今すぐ読んでほしいです。
Contents
破天荒フェニックス ストーリー
財務状況がボロボロの売り出し中のメガネ販売チェーン店「OWNDAYS(オンデーズ)」を、ベンチャー企業社長の弱冠30代の田中修二氏が、「OWNDAYS」を買収し、再建に乗り出すところから話がスタートします。
相次ぐショートの危機に瀕しながらも、行動を続けることで助けてくれる人が現れたり、新店舗での成功を収める様子は見ていて爽快です。
失敗と成功を繰り返しながら海外への事業進出や国内店舗の成功をストーリ仕立てで終えるので、ビジネスマンや学生の方に特にオススメです。
破天荒フェニックスで学んだこと まとめ
数字の細分化
財務状況の改善の為、財務担当がリストラと赤字店舗の撤退をするよう提案するも、田中社長はこれを拒否。今の売り上げを作っている大事な社員を路頭に迷わすことはしたくないとこれを拒否します。
詳しくは省きますが、今現在の売り上げを店舗数で割り、日ごとで割ると
「あと1本メガネが売れれば全ての問題は解決する」
『破天荒フェニックス:オンデーズ再生物語』著:田中修二より引用
と田中社長は結論を出します。経営者が数字を読むのは当たり前ですが、ストーリーの中で語られるとまた、ストンと腑に落ちますね。
行動こそが尊い
田中社長は東に西に終始行動し続けます。社長業務の本質は自らが音頭を取り、社員のモチベーションを上げることにあるのだと思いました。
改革の中で反発や裏切りに遭いますがめげずに立ち向かう姿に感銘を受けました。
行動すれば何かしらの結果が生まれる。それを改善すれば自ずと道が開ける
意思決定のスピードの早さ
様々な場面で判断を要する場面がありました。一等地にお店を出すか出さないか。当然一等地なので収益を見込めますが、賃料も高いのでリスクがつきまといます。そのような状況でも田中社長の肌感覚で、行けると思ったときに一切の迷いを捨ててアクセルを踏み込む姿こそが経営者としての資質だと勉強になりました。
行けると思ったときに迷いを捨てアクセルを踏み込むのが経営者の資質
小売業が陥る安売りの罠
「安売りは安売りに負ける」
『破天荒フェニックス:オンデーズ再生物語』著:田中修二より引用
この罠にオンデーズも嵌ることになります。値下げによって一時的には人を集め、収益を上げても同業他社が自社よりさらに安い価格で商品を売った場合、「安さ」目的のお客さんは流れてしまいます。
そこで「ブランディング」の構築に手をつけることになります。
個人も企業も「ブランディング」が生命線
安ければ売れる。これも真理ですが安売りはさらなる安売りを生み、業界全体の収益を悪化させます。
当然企業努力でいいものを安く提供することは求められますが過度な安売りは経営を圧迫します。
OWNDAYSは他社との差別化を図るために「ブランディング」に着手します。
「ブランディング」を行ったかは実際にその目で確かめてみてください。
ボランティアで学んだメガネの本質
OWNDAYSの立て直しを図っている最中、2011年3月11日に東日本大震災が日本を襲いました。
田中社長をはじめとする従業員達は、被災地に出向き、無償でメガネを配布しました。
現地のメガネを家に忘れたまま被災された方達はとても喜んだといいます。
この経験により田中社長は、
「メガネは目が見えない人の視力を補助するものだ」
と再認識。メガネ業界の原点に立ち返ることに繋がりました。
まとめ
学んだこと
- 行動こそが全て⇒行動すれば何かしらの結果が生まれる
- ブランディングの大切さ⇒安売りの効果は一時的
- 本質を掴む力⇒人はなぜメガネをかけるのか
企業再生物語として読み物としても大変面白いです。
ビジネスにおいて勉強になる点も多数あるのでこういったビジネス小説が好きな方はぜひ読んでみてください。
読み終わる頃には、OWNDAYSのバタフライエフェクトが欲しくなっているでしょう。